「過去問ってどこで手に入るの?」「参考書は何を買えばいいのか分からない」──公務員試験の勉強を始めたばかりの人が必ずと言っていいほどぶつかる悩みです。
ですが、必要な過去問の探し方や選ぶべき参考書の基準を知っておけば、勉強のスタートで迷うことはなくなります。

うーん……過去問って、どこにあるんだ……
そもそも何を揃えればいいのかも分からないよ……

まずは“過去問をどこから入手すればいいのか”を整理しよう。
ここが分かれば、勉強を始める準備が一気に進むよ。
この記事では、あなたが必要とする過去問をスムーズに入手するための考え方を、順を追ってわかりやすく紹介します。
私自身、複数の公務員試験を受験する中で「過去問探し」に苦労した経験があり、そのときに得た知識や気づきをこの記事に反映しました。
読み終えるころには、どの過去問をどうやって手に入れればいいのかがはっきりし、勉強を安心して進められるようになるはずです。
国家公務員の過去問はどこで手に入る?【主要ルート3選】
国家公務員の過去問は入手先によって、見られる年度数や解説の有無が異なります。
ここでは、受験生が最も使いやすい 3つの入手ルート をわかりやすく整理します。
ルート①: 人事院公式サイト「採用情報NAVI」
最も手軽で、かつ「公式」の正解を確認できるのが人事院の公式サイトです。次のリンク先から過去問を参照できます。
外部リンク 👉人事院公式:試験問題例|国家公務員試験採用情報NAVI
- 無料で誰でもダウンロード可能
- 掲載は 直近2年分のみ
- 解説がなく、初心者には少し使いづらい

無料で使えるけど、2年分だけだと対策には少し足りないかな…
ルート②: 市販の過去問題集
独学者のメイン武器になるのが、書店で買える科目別の過去問題集です。
- 解説が丁寧で理解しやすい
- 頻出度(★など)が付いており、効率よく学習できる
- 体系的にまとまっているので独学向き
- 1冊3,000円前後とやや高め → 主要科目を揃えると 数万円規模 になる
●基礎能力試験 + 専門試験(2027年度版からはこのシリーズ)
●基礎能力試験(教養試験)
- 公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 自然科学
- 公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 人文科学
- 公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 社会科学
- 公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 文章理解・資料解釈
- 公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 数的推理
- 公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 判断推理
- 国家総合職 教養試験 過去問500
- 国家一般職[大卒]教養試験 過去問500
- 国家一般職[高卒・社会人]教養試験 過去問350
●専門試験
- 国家総合職 専門試験 過去問500(行政)
- 国家一般職[大卒]專門試験 過去問500(行政)
- 公務員試験 技術系 新スーパー過去問ゼミ 電気・電子・デジタル
- 公務員試験 技術系 新スーパー過去問ゼミ 工学に関する基礎(数学・物理)
- 公務員試験 技術系 新スーパー過去問ゼミ 機械
- 公務員試験 技術系 新スーパー過去問ゼミ 化学
- 公務員試験 技術系 新スーパー過去問ゼミ 農学・農業
- 公務員試験 技術系 新スーパー過去問ゼミ 土木
●国家専門職

解説が丁寧なのは助かるね!
出費は高めだけど予備校と比較したら割安なのかな…?
ルート③: 予備校の教材・模試
予備校に通っている人、または単科講座を受講している人が利用できるルートです。
- 10年分以上のストックから良問が厳選されている
- 最新の法改正に合わせて問題がアップデートされている
- 自分で問題を探す手間がゼロ
- 基本的に受講生限定
- 独学者は中古教材を探す必要がある(フリマアプリなど)

量と質をまとめて確保したいなら、予備校教材が一番安定しているよ。
技術職や専門職で「過去問が足りない」時はどうする?
ここまでが王道の入手ルートですが、実は大きな問題があります。
それは、技術系や一部の国家専門職は、市販の過去問がほとんど存在しないということ。
- 公式サイトには直近2年分しかない
- 技術系専門科目の過去問を取り扱った書籍が極端に少ない
- 独学者にとっては予備校の教材も手に入りにくい
この状況に直面して、「どうやって対策すればいいの…?」と不安になる受験生は多いです(私もそうでした)。
でも安心してください。
少し手間はかかりますが、どんな職種でも、公式サイトから消えた古い年度の過去問まで入手できる“公的な方法”があります。
その具体的な方法を、次の章で詳しく解説します。

市販本がなくても、公的な方法で古い年度までそろえられるなら対策できそう!
この章のまとめ
- 国家公務員の過去問は、入手先によって「見られる年度数」「解説の有無」が異なる
- 過去問の主な入手ルートは人事院公式サイト/市販の過去問題集/予備校教材の3つ
- 技術職・専門職は市販の過去問が少なく、公式サイトの掲載年数も短いため、過去問不足が起こりやすい
- その場合でも、古い年度の問題を含めて入手できる 公的な方法が存在する(次の章で詳しく解説)
「開示請求」で過去問を入手する【技術職・専門職は必須!】
国家一般職(技術系)や専門職(皇宮護衛官、入国警備官など)を目指す受験生が必ず直面するのが、「過去問が圧倒的に足りない」という問題 です。
対策を始めようとしても、次のような壁にぶつかります。
壁①: 人事院公式サイトの限界
試験傾向をつかむには最低でも5年分は欲しいところですが、公式サイトで公開されているのは 直近2年分に限られます。
壁②: 市販本がほぼ存在しない
土木・建築・電気・機械・農学といった技術系の専門試験や、一部の国家専門職については、解説付きの過去問集がほとんど存在しません。
なお、技術系の専門試験で使える過去問集として、私が唯一確認できたシリーズについては、こちらで紹介しています。
こうした状況を突破し、公式サイトから消えた古い年度の問題まで入手できる唯一の公的手段。
それが「開示請求」 です。

技術系は本当に過去問が少ないから、別の入手手段が必要なんだな。
「開示請求」とは?
開示請求とは、人事院が保有している試験問題や関連資料を、正式な手続きによって開示してもらう制度のことです。
市販本では手に入らない年度や職種の過去問を揃えたいときに、最も確実な方法になります。
この制度を利用すると、次のようなメリットがあります。
メリット①: マイナー職種もすべて対象
市販されない技術系の専門試験や、記述式の問題も請求できます。
独学では入手が難しい区分でも、行政が保管している限り取得可能です。
メリット②: 古い年度まで遡れる
公式サイトでは削除されてしまった5年前・10年前の問題でも、行政側に文書が残っていれば開示してもらえます。
こうした状況を突破し、公式サイトから消えた古い年度の問題まで入手できる唯一の公的手段。
それが「開示請求」です。
開示請求の具体的な4ステップ
「開示請求」というと、「なんだか難しそう…」と身構えてしまいがちですが、実際の手続きはとてもシンプルです。
ステップ1:請求書の作成と送付
まずは、人事院公式サイトの「情報公開制度ご利用のご案内」から「行政文書開示請求書」をダウンロードし、必要事項を記入した上で郵送します。
● ステップ1-補足① 請求する情報の書き方
請求書には、次の3つをセットで必ず記入します。
- 試験名(試験の種類)
- 請求する文書名(試験問題集)
- 試験実施年度(何年分ほしいか)
この3点が揃っていないと、事務側がどの文書を探せばいいか判断できません。
一般職(大卒程度)工学 試験問題集 2020~2023年度
このように、
- 試験区分
- 専門分野
- 文書名(今回は「試験問題集」です。)
- 年度範囲
を一行でまとめて書くのがポイントです。
詳しくは様式の記入例をご参照ください。
● ステップ1-補足② 手数料(収入印紙)を貼る
開示請求手数料は1件につき300円。
試験区分が複数なら、その分だけ件数が増えます。
● ステップ1-補足③ 請求書を郵送
人事院 人事行政情報センター
〒100-8913
東京都千代田区霞が関1-2-3
送る前に、公式サイトの「提出前チェックリスト」を確認すると、手続きの不備を防げます。
ステップ2:開示・不開示決定の通知を待つ
請求書を送付してから、通常30日以内に人事院から「開示決定通知書」が郵送で届きます。
なお、事務処理の状況によっては期間が延長される場合もあります。
ステップ3:「開示の実施」の申し出
開示決定が届いたら、次は実際に資料を受け取るための手続きです。
- 通知に同封されている「開示の実施方法等申出書」を提出
- コピー代(白黒1枚10円など)を収入印紙で納付
- 郵送を希望する場合は返信用切手を同封
通知が届いてから30日以内に申し出る必要があるため、早めに対応しましょう。
ステップ4:資料の受け取り
申出書が受理されると、いよいよ過去問(写し)が郵送または窓口で受け取れます。
手続き開始から受け取りまでの目安は、1〜1.5ヶ月程度です。

市販本で手に入らない年度まで取れるなら、開示請求はかなり重要な制度だね。
注意点
開示請求について、以下の点には注意が必要です。
注意点①: 「解説」は付いていない
開示されるのは試験問題と正答(または標準的な解答例)です。
「なぜその答えになるのか」という解説は含まれません。
教科書・専門書を使って自力で解法を補う必要があることを理解しておきましょう。
注意事項②: 受け取りまで時間がかかる
請求から資料が届くまで、1〜1.5ヶ月ほどかかるのが一般的 です。
試験直前に「過去問が足りない!」と気づいても間に合わないため、使いたい時期から逆算して早めに請求するのが鉄則です。
注意事項③: 制度を正しく、節度を持って利用する
開示請求は国民に認められた正当な制度ですが、利用は自分が必要とする範囲にとどめるのがマナーです。
- 受験予定のない区分を大量に請求する
- 同じ年度を何度も請求する
- 不要な年度まで広く請求する
こうした行為は、行政側の負担を増やすだけでなく、制度の趣旨から外れてしまいます。
一度入手した資料はコピーを取って大切に保管し、節度を持って利用する姿勢を意識したいところです。

開示請求は強力だけれど、「解説なし」「時間がかかる」「節度のある利用」という点は意識しておこう。
情報収集の「ひと手間」が合格を分ける
技術系や専門職の試験は、過去問を揃えて解いてみると、同じパターンの問題が繰り返し出題されていることに気づきます。
だからこそ、どれだけ多くの年度を確保できるかが、そのまま得点力の差につながります。
市販本がなく、公式サイトにも数年分しか載っていない状況で、「どうしようもない」と立ち止まってしまう受験生は少なくありません。
しかし、開示請求を使えば、本屋にもネットにも存在しない年度の過去問を、自分の手で揃えることができます。
これは、他の受験生が持っていない“武器”を手に入れるのと同じこと。
過去5年分以上のストックを確保できれば、試験の傾向が一気にクリアになり、勉強の効率も大きく変わります。
「問題がどこにも売っていない」と嘆くライバルを横目に、あなたは一歩先のスタートラインに立てるはずです。

なるほど。多くの年度の過去問を持ってるってことは、かなりのアドバンテージになりそうだね!
この章のまとめ
- 技術系・専門職は市販の過去問がほとんど存在せず、公式サイトも2年分程度しか公開されていない
- 過去問不足を解消する最も確実な方法が「開示請求」
- 開示請求では、行政が保管する古い年度の過去問(5〜10年前など)も入手できる
- 技術系の専門試験やマイナー職種など、市販されない区分も請求対象
- 手続きは
- 請求書の作成・送付
- 開示決定通知を待つ
- 「開示の実施」を申し出る
- 資料を受け取る
の4ステップで完了
- 受け取りまで1〜1.5ヶ月かかるため、早めの手続きが必須
- 開示されるのは「問題+正答」であり、解説は付かない
- 必要な範囲に絞って請求し、制度を節度を持って利用することが大切
- 過去問を5年分以上揃えられれば、技術系・専門職では大きなアドバンテージになる
まとめ: 過去問を揃えるのは“準備作業”。本番はここから
国家公務員試験の過去問は、入手先によって「見られる年度数」「解説の有無」が異なります。
まずは、人事院公式サイト・市販の過去問題集・予備校教材という3つのルートを押さえ、自分に必要な年度と科目を確実に揃えることが大切です。
技術系や専門職のように、市販本がほとんど存在しない区分でも、開示請求を使えば古い年度の問題まで入手できます。
これは、他の受験生が持っていない“情報のストック”を手に入れることと同じで、試験対策の質を大きく左右する武器になります。
そして何より重要なのは、過去問を集める作業そのものは「勉強」ではないということです。
どれだけ早く・正確に必要な過去問を揃えられるかで、本来注ぐべき「勉強の時間」をどれだけ確保できるかが決まります。
過去問集めに時間を取られてしまう受験生は多いですが、あなたはこの記事を読んだ時点で、もうその段階を最短ルートで抜けられます。
必要な過去問を揃えたら、あとは問題を解き、理解し、積み上げていくだけ。
そのための土台づくりを、今日のうちに一気に終わらせてしまいましょう。

過去問集めが終われば勉強の準備は整ったも同然。
ここからは着実に力を積み重ねていこう!



コメント